久しぶりに地方の親戚を訪問しました。家の近くの林を長らく放置していたらしく、葛（クズ）が驚くほど繁茂し、手の施しようがない状態になっていました。目の当たりにするだけで、途方に暮れてしまうほどの勢いです。クズはそのツルを天に向かって這い上がり、他の植物をすっかり覆い尽くしてしまいます。その結果、覆われた植物は光合成ができず、枯れてしまうのです。その生命力は実に凄まじいです。 そんなクズの上にさらに強力な植物を見つけました。名前がわからなかったので、詳しい友人に尋ねてみたところ、それは「アメリカネナシカズラ」という寄生植物であることが判明しました。1970年ごろから日本に見られるようになり、現在では全国的に繁茂しているとのことです。この植物は葉緑素を持たず、自らで光合成を行わずにクズに絡まりつき、そこから栄養を盗んで成長しています。その姿はまさに生命力の極致と言えるでしょう。クズもさぞかし迷惑していることでしょう。 植物たちの生存競争を目の当たりにし、その壮絶な戦いを感じずにはいられませんでした。